観光地として人気のハワイには、日系移民が明治時代から多く住んできた。真珠湾攻撃や、帰国後に経験した原爆投下について日系移民が証言したテープが、今もハワイに残されている。
ハワイ在住の日系3世で元中学校教師のメイ・オダ(78)が、数人の仲間と「フレンズ・オブ・ヒバクシャ」という団体をつくり、ハワイ在住の被爆者約30人に1980年代初頭にインタビューしたものだ。
真珠湾攻撃時に、7歳でハワイ在住だった男性は、こう語った。
〈学校に通い始めた12月に真珠湾への爆撃があった。たしかその晩にFBIに逮捕されました〉
父親は、ハワイの総領事館で働いていたという。一家はアリゾナ州の収容所に送られた後、ニューヨーク州へ。その後は、日米間で互いに取り残された外交官らを輸送する交換船に家族と乗船して帰国したという。〈その当時、私は何にも知らなかった。ただ旅行できるのが楽しくてはしゃいでいました〉
広島に戻ると日本語に苦労し…